あさのよみもの

Chromebookネタは新ブログにて。元々は「自閉症スペクトラムと性別違和」「LGBTとフェミニズム」の話をするとこでした

「一生6畳、月10万、貯蓄なし」、やめざるを得なかったことたち

第一に、生きる上での美しさ。
これに関しては繰り返し書いてきました。

 

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障害者向け施設に入所してから、美しい暮らし、整った暮らしは「いつまともに食事ができなくなるか分からない」「何がきっかけで無職になるか分からない」状態ではできないのだと分かりました。
月10万円どころか7万円、つまり障害年金を手に入れるのもやっとな状態にもなります。
加えて、住む場所も転々とするとなるとモノは持てません。
新生活で便利だとよく言われる壁面収納も買えません。
だって「1年で引っ越す」ことも、「エレベーターのないマンションの高層階に住まわされる」こともあり得るのだから。

 

というか、美しくとか整っているというより「普通に」暮らすことがまず望めないような気もします。
頻繁に病院に通う必要のない健常者が、親の支援を受けながら6畳の部屋で暮らすのとはやっぱり違います。
書籍でよくある「月10万円暮らしだけど実は貯蓄がたくさんある、手間ひまかけた暮らしを楽しむ」のとも違います。
貯蓄なしの貧しい、病気がちな障害者はそれなりに生きていくしかない、といった感じでしょうか。
健常者になろうとしても無理なものは無理なのです。

 

もっと細かいことに言及すると、「澄んだ」モノが買えない環境に置かれるのです。
無印良品「風」の雑貨、北欧ブランド「風」の食器、ごま油「風」の香味油。
そういった「もどき、澄んでいない」安物に囲まれながら暮らすのは、「本物そっくりでお得」ではなく「本来の文化が死んでいる」ようなものです。
それが「整っている」か、「美しい」かというとやっぱり違います。
でも、「とりあえず今を生きる」ためにはそんな贅沢なこと言ってられないのです。

それでも今度の自炊のため、ごま油は混ぜものではないやつを買いました。
オイスターソースなど買えなくても、塩コショウとごま油でそれらしい味のする汁物など作れますから。
中華料理「風」には結局なってしまうんだけど、せめてひとつかふたつは望むモノを持っておきたいじゃないですか。